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「付き合いは大事だけど、正直、翌日の疲労感が怖い…」
「せっかくダイエットしてたのに、飲み会一回で体重が戻ってしまった…」
40代の私たちにとって、飲み会は楽しい場であると同時に、身体資本を脅かすリスクでもあります。
だからこそ、私は**「戦略」**を立て「ルール」を決めています。
「完全に断酒して、一切食べない」なんて無理です。
重要なのは、**「ダメージ(脂肪と疲労)を最小限に抑える技術」**を知っているかどうか。
この記事では、身体のプロである理学療法士が実践している、**「飲み会で太らないための防御策」と「翌日残さないためのリカバリー術」**を解説します。
これからの忘年会シーズン、賢く乗り切るための武器として使ってください。
第1章:なぜ40代の飲み会・外食は「致命傷」になりやすいのか
若い頃は「シメのラーメン」を食べても翌朝には消化できていました。
しかし、40代は違います。なぜ私たちの身体にとって、飲み会がこれほどまでにダメージとなるのでしょうか。
1. アルコールが入ると「脂肪燃焼」がストップする
私たちの肝臓は働き者ですが、優先順位があります。アルコール(毒素)が入ってくると、肝臓は脂肪の代謝を後回しにして、全力でアルコールの分解を始めます。
つまり、お酒を飲んでいる間と、お酒が体内に残っている間は、食べたおつまみの脂質や糖質が燃焼されずに、そのまま「内臓脂肪」として蓄積されるということだよ。
これが40代の「飲み会太り」の正体です。
2. 筋肉への裏切りと睡眠の質低下
「昨日の筋トレが無駄になる?」――残念ながら、半分その通りです。アルコールは筋肉の合成を阻害し、むしろ分解(カタボリック)を促進させる作用があります。
たとえば、筋トレ直後にアルコールを飲むと、筋タンパク質合成(MPS)が最大で約30〜40%低下したという実験結果があります(Parr et al., 2014)。
つまり、せっかくジムで頑張った努力が、飲み会一回で大きく損なわれてしまうのです。
さらに厄介なのが「睡眠」への悪影響です。
お酒を飲むとすぐ眠くなる気がしますが、実はアルコール分解のために交感神経が興奮し、眠りが浅くなります。
アルコールは入眠を助ける一方で、深い睡眠を減らし、夜間の覚醒を増やすことが知られています(Roehrs et al., 1999)。
40代にとって睡眠は最大の回復リソース。これを失うことで、翌日のパフォーマンス低下と疲労感(二日酔い)が確定してしまうのです。
3. 「最初のビール」という血糖値スパイク
空腹の状態で流し込む冷えたビール。最高に美味しいですが、糖質の液体であるビールを一気に飲むと、血糖値が急激に上昇(スパイク)します。
乾杯の一口目が、実は「太るスイッチ」を入れているのです。
さらに、血糖値の乱高下は疲労感や眠気も引き起こします。
第2章:【PTの鉄則】飲み会前の「仕込み」戦略
飲み会が始まってから頑張るのではありません。勝負は**「店に入る前」**に決まっています。
1. 「直前プロテイン」で腹を満たし、血糖値を守る
私が必ずやっているのが、**「飲み会の30分〜1時間前にプロテインを飲む」**ことです。
実践のコツとは、
- コンビニの「ザバスミルクプロテイン」(タンパク質15g)が手軽
- 粉末をシェイカーで飲む場合は、プロテイン20〜25gを目安に
- 飲むタイミングは「出発の30分前」がベスト(胃に落ち着く時間が必要)
こんな感じだよ。
このワンクッションがあるだけで、飲み会でのダメージは激減します。私の実感では、摂取カロリーが平均で20〜30%減ります。
2. 食物繊維を先に胃に入れておく
もし余裕があれば、コンビニで「めかぶ」や「サラダ」を食べておくのも効果的です。
食物繊維が胃壁をガードし、脂質の吸収を抑えてくれます。
「そこまでする?」と思うかもしれませんが、40代の身体資本を守るなら、これくらいの準備は安い投資だよ。
費用対効果で考えると:
事前準備(200〜300円) < 飲み会での食べ過ぎ防止(1000円以上の節約) + 翌日の体調維持(プライスレス)
3. 鉄の掟「連戦はしない」
肝臓がアルコールと脂肪を処理するには時間がかかります。どんなに付き合いがあっても、「飲み会は2日連続では入れない」。これをマイルールにしてください。
つまり、中2日空けるのが理想です。
月曜に飲んだら、次は木曜以降。金曜に飲んだら、次は月曜以降。このリズムを作りましょう。
正直、難しいところはあるけどね。2日連チャンはまじでやばい。。
第3章:飲み会・外食で「負債」を最小限にするメニュー選び
いざ飲み会が始まったら、メニュー選びという「選択」の連続です。PT視点で選ぶべき正解メニューを紹介します。
1. シーン別:太らないメニューの選び方
🏮 居酒屋編
最大の敵は「揚げ物」と「甘辛いタレ」です。
居酒屋は食べ物が豊富!ダイエット中でも困らないよ!
🥩 焼肉編
焼肉は選び方次第で「高タンパク質ダイエット食」にもなります。
最大の落とし穴は「白米」焼肉と一緒にご飯を食べると、糖質+脂質の最悪コンボに。白米やビビンバ、冷麺などの炭水化物はグッと堪えましょう。
もし食べてしまったら、翌日はかなり抑えて帳尻を合わせるようにしてください。
🍝 イタリアン編
イタリアンは「糖質×脂質」の地雷原ですが、選び方次第で楽しめます。
どうしてもパスタを食べたい場合は、
- シェアする、小盛りなどにして量を減らす
- ペペロンチーノやボンゴレ(あさり)など、比較的シンプルなものを選ぶ
- クリーム系は絶対に避ける
全てがダメではなくて、ちょっとした意識が大事。
2. アルコールの選び方と「水」の重要性
最初の1杯目のビールはOKとしましょう(付き合いもありますしね)。
しかし、2杯目からは**「蒸留酒」**に切り替えます。
お酒の種類別・糖質とカロリー:
| お酒の種類 | 糖質(100mlあたり) | カロリー(100mlあたり) |
|---|---|---|
| ビール | 3〜4g | 40kcal |
| 日本酒 | 4〜5g | 105kcal |
| 梅酒 | 20g前後 | 155kcal |
| ハイボール | 0g | 50kcal |
| 焼酎(水割り) | 0g | 35kcal |
| ウイスキー(ストレート) | 0g | 237kcal |
「チェイサー(水)」はめちゃくちゃ重要!
お酒を1杯飲んだら、水を1杯飲む。これだけで体の負担が恐ろしく軽くなります。
トイレが近くなるのは、代謝が良い証拠と割り切りましょう。むしろ、アルコールの毒素を積極的に排出していると考えてください。
- 席についたらまず水をオーダー
- お酒と水を交互に飲むルーティンを作る
- テーブルに常に水のグラスを置いておく
これが実践するコツだよ!
3. 「シメ」の誘惑を断ち切る方法
飲み会の最後、酔った勢いで「ラーメン行こうぜ!」という誘いが最大の敵です。
これを深夜に食べると、ほぼ確実に脂肪になります。
第4章:翌日の「早期回復」戦略
楽しんだ翌日、身体が重い…。ここでどう動くかが、身体資本を守れるかどうかの分かれ道です。
1. 水分と塩分を最優先でチャージする
アルコールの利尿作用で、翌朝の身体はカラカラの脱水状態です。
水分補給で頭痛やダルさが驚くほど和らぎます。
※辛い二日酔いはすぐに回復しないので、水分補給と寝て過ごしましょう。
「水を飲むだけ?」と思うかもしれませんが、これが最も即効性のある回復法だよ。
2. 軽めの食事で胃腸を労わる
二日酔いの朝は食欲がないかもしれませんが、空腹のままだと低血糖で余計にダルくなります。
3. サプリメントでリカバリーを加速
ここで役立つのが、身体資本戦略で紹介しているサプリメントです。
二日酔い対策サプリ
4. ダルい時こそ「軽めの有酸素運動」
二日酔いの日って、正直ベッドから出たくないですよね。でも、ずっと寝てるだけだと 血流が悪いまま で、アルコール代謝のスピードも落ちてしまいます。
特に40代は回復力が下がってくるので、「軽く動いて代謝を戻す」ことがかなり効きます。
無理しない範囲で“動けるだけ動く”が正解です。
水を飲む → 軽く動く → シャワーorお風呂
この流れをつくると、アルコール代謝がスムーズになって回復がかなり早くなります。
無理は禁物ですが、「軽く動く」ことをサボらないのが40代二日酔い対策のポイントです。
5. 「追い酒」の誘惑に絶対に負けない
「迎え酒すると楽になる」という迷信がありますが、これは最悪の選択肢です。
どんなに辛くても、水、食事、休息で乗り切りましょう。
まとめ:飲み会も「マネジメント」できれば怖くない
40代の飲み会は、ただの娯楽ではなく「身体への負荷テスト」です。しかし、ここまで紹介した戦略を使えば、その負荷を最小限に抑えることは可能です。
飲み会生存戦略・3つの鉄則:
✅ 1. 店に入る前にプロテインを入れる
- 飲み会の30分前にプロテイン20〜25g
- 可能なら食物繊維(めかぶ、サラダ)も
- 空腹で戦場に行かない
✅ 2. 揚げ物を避け、ハイボールを選ぶ
- 「茶色いもの」より「素材のまま」
- 焼き鳥は塩、刺身
- 甘い酒より蒸留酒
参考文献
- Parr, E. B., Camera, D. M., Areta, J. L., et al. Alcohol Ingestion Impairs Maximal Post-Exercise Rates of Myofibrillar Protein Synthesis following a Single Bout of Concurrent Training. PLoS One, 2014.
- Barnes, M. J. Alcohol: impact on sports performance and recovery. Nutrients, 2014.
- 日本大学医学部 睡眠医学講座「アルコールと睡眠について」