職場で働いていると、「どうしてあの人は…」とイライラしてしまうことはありませんか?
私も以前は、同僚の仕事ぶりが許せず、帰りの車の中や家族に愚痴をこぼす毎日を過ごしていました。
そんな状態を変えてくれたのが、『嫌われる勇気』で知った「課題の分離」という考え方です。
結論から言うと、イライラの多くは「相手を変えようとしていること」から生まれていました。
この記事では、
正直に書いていきますので、ぜひ気になる方は読んでみてください。
課題の分離とは?まず結論から
課題の分離とは:
- 自分がコントロールできることに集中する考え方
- 他人の行動や評価を手放す技術
- 「これは誰の課題か?」を見極め、他人の課題には踏み込まないこと
課題の分離ができると、ストレスはかなり軽減しました。
34歳の私は、同僚の仕事ぶりが許せなくて毎日消耗していた【ビフォー】

あなたも思ったことありませんか?
- 「なんでこの人、起こせる患者を起こさないんだ?」
- 「患者はPTを選べないのに、テキトーなリハビリして許せない」
私は34歳の頃、毎日そう思っていました。
同僚の仕事ぶりを見るたびにイライラする。帰宅しても頭から離れない。晩酌しながら愚痴る。翌朝また職場に行って、同じことでイライラする。
当時は常に人間関係のストレスにさらされていました。
そして、年齢を重ねるほど「このままでいいのか?」という焦りも増えていく。
でも、ある本との出会いで、私の日常は変わりました。それが『嫌われる勇気』です。
特に「課題の分離」という考え方が、私のイライラの大半を消してくれました。
朝のカルテチェックから、イライラは始まっていた
当時の私は、一般のプレイヤーPTでした。主任でもなく、リーダーでもない。ただの現場スタッフです。
朝、出勤してまず最初にやるのがカルテチェック。
前日のリハビリ記録を見て、「またベッドサイドか…」とため息が出る。
明らかに起こせる患者なのに、なぜ起こさない?
「患者はPTを選べないんだぞ」
心の中でそう叫んでいました。
リハビリ室での観察が、さらにイライラを増幅させた
リハビリ室で他のスタッフの様子を見ると、また腹が立つ。
患者とただ話しているだけに見える。
「これ、リハビリ?」
心の中でツッコミを入れながら、自分の患者のリハビリを進める。
でも、頭の中は半分、同僚のことで占められている。
「俺はこんなに頑張ってるのに、なんであいつは…」
そんなことばかり考えていました。
スタッフルームでは、愚痴が止まらなかった
スタッフルームに戻ると、頻繁に休む同僚の話題が出る。
「また休んでる…」
仲の良い同僚たちも呆れた顔をしている。
「ほんと、困りますよね」
私も同調して、愚痴を言う。
でも、愚痴を言っても何も変わらないんですよね。それでも、言わずにはいられなかったです。
帰りの車での独白。一人で怒っている自分

仕事が終わって車に乗り込む。
ハンドルを握りながら、一人で怒っていました。
- 「俺は間違ってない。あいつらが間違ってる」
- 「患者に最善を尽くすべきだろ」
- 「リハビリスタッフが起こせない患者を、病棟スタッフが起こせるわけない」
- 「俺たちが起こせなかったら誰が起こすんだ?」
同じことをぐるぐると考えながら、家に帰る毎日。
今思うと自分にも問題があると感じますが、かなりイライラしてましたね。
帰宅後は晩酌。愚痴と悪口の無限ループ
家に帰ると、まず冷蔵庫からビールを取り出す。
毎日、晩酌していました。
仲の良い同僚と飲みに行けば、話すことは決まって愚痴と悪口。
「あいつ、またベッドサイドで済ませてたよ」
「マジで患者が可哀想」
家族にも、「今日もまたあいつが…」と愚痴る。
妻は黙って聞いてくれていましたが、今思えば相当ウザかったと思います。
私の思考パターン:「自分は正しい、相手は間違っている」
当時の私の思考はこうでした。
- 患者に最善を尽くすべきだ
- 起こせる患者は起こすべきだ
- 自分は正しい、相手は間違っている
この思い込みが、私を苦しめていました。
でも、当時はそれに気づいていなかったんですよね。
ストレスレベル:10/10でした。
毎日、イライラしながら働く。
家に帰っても、イライラが消えない。
このままでは、身体を壊すと思いましたよ。ホント…
40代はもっとキツい。正義感では戦えなくなる
20代や30代前半の頃は、正義感で「相手を変えよう」とできました。
「おかしいと思ったら、ちゃんと言おう」
そう思って、実際に言っていました。
今思うと、正義感が強いというか怖い物知らずだね(笑)
でも、30代後半になると、その消耗が体に来る。
体力も時間も有限になる。
「このまま消耗し続けるのか?」
「でも、諦めたくもないし」
中堅ならではのジレンマがありました。
このモヤモヤをどうしたらいいのか分からない。
そんな時、『嫌われる勇気』に出会いました。
YouTubeで知った『嫌われる勇気』。「このイライラを鎮めたい」一心で読んだ
きっかけは、当時見ていたビジネス系YouTuberの動画でした。『嫌われる勇気』が紹介されていて、ちょうど支部の症例報告会でも「課題の分離を学生指導に応用」という症例報告を聞いたタイミングでした。
「このイライラを鎮めたい」
その一心で、本を手に取りました。
読んだ瞬間、「これだ」と思いました。
課題の分離を一言で説明するとこうなる

アドラー心理学の核心は、「課題の分離」にあると思っています。
一言で言えば:「これは誰の課題か?」を見極めること。
もう少し詳しく言うと、
- 自分の課題と他人の課題を分ける
- 他人の課題には踏み込まない
- 自分がコントロールできることだけに集中する
私が気づいたのは、こういうことでした。
- 同僚が「離床させない」のは、同僚の課題
- 私が「それを見てイライラする」のは、私の課題
私は、相手の課題に土足で踏み込んでいたんですよね。
だから、イライラしていたんです。
なぜイライラするのか?心理学的に考える
イライラの正体は、こうです。
イライラ=「相手を自分の理想通りに変えようとする無駄な努力」
心理学的に言えば、人はコントロール不能なものにエネルギーを使うとストレスになります。
理学療法士なら分かると思いますが、筋トレと同じです。
- 自分の筋肉は鍛えられるが、相手の筋肉は鍛えられない。
- 相手が自ら動かなきゃ筋肉は育たない。
脳のエネルギーも同じ。
他人の行動を変えようとしても、エネルギーを消耗するだけで何も変わりません。
課題の分離とは、脳のエネルギーを「自分の課題」に集中させる技術なんです。
最初の実践。年上の同僚に試してみた【行動と試行錯誤】

本を読み終わった直後、早速実践してみました。
相手は、いつも離床させない年上の同僚です。
ある日、その同僚がリハビリをしている様子を見ました。
以前なら、「またか…」とイライラしていた場面です。
でも、今回は違いました。
心の中で、こう問いかけました。
「これは誰の課題か?」
答えは明確でした。
離床させるかどうかは、その同僚の判断であり課題。
私から見てテキトーに見えても、本人にとってはベストなのかもしれない。
私とその同僚は、考え方や価値観が違う。
だから、自分のことだけ考えよう。
そう思った瞬間、イライラが消えました。
本当に、その場で消えたんです。
驚いた。こんなに即効性があるとは
正直、驚きました。
こんなに即効性があるとは思わなかった。
「本の内容を実践して、こんなに効果があるんだ」
これが、本の内容を実践して効果があった初めての体験でした。
それまで、本を読んでも「ふーん」で終わっていました。
でも、この時は違った。
明確に、変化を実感できました。
でも、副作用もあった。周りから「冷たくなった」と思われた
課題の分離を実践して、私の態度は変わりました。
同僚の仕事ぶりに口を出さなくなったし、以前は表情にも出ていたイライラが消えました。
仲の良い同僚たちとも愚痴を言わなくなりました。
でも、それは周囲から見れば「冷たくなった」と映ったようです。
話しかけられなくなりました、話しかけにくそうにされました。
直接は言われませんでしたが、「冷たくなった」と思われていたと思います(笑)
自分でも不安になった。これって無責任じゃないか?
周囲の反応だけでなく、自分でも不安になりました。
- 「これって無責任じゃないか?」
- 「患者さんに申し訳ないんじゃないか?」
- 「他者に興味がなくなるって、冷たい人間になるってことじゃないか?」
そんな疑問が湧いてきました。
でも、私には明確な答えがあったんですよね。
とにかく、イライラしたくなかったし、もっと心穏やかに過ごしたかった。
だから、「それでいい」と思いました。
冷たいと思われても、イライラしながら働くよりはマシだと。
実践が失敗した場面もある。感情が強すぎると効かない
課題の分離は万能ではありません。
私にも、実践が失敗した場面がありました。
それは、上司に気に入られている同僚に対してです。
その同僚は、影で楽をする態度があり、患者への態度も悪かった。
病棟スタッフからも「あの人、態度悪い」と聞いていました。
でも、上司の前では上手に働くから、評価されていたんです。職場に一人や二人はいるタイプですね。
イライラが強すぎると、課題の分離は難しい
上司にもイライラ、その同僚にもイライラ。
課題の分離を試みましたが、効きませんでした。
正直、感情が強すぎると、理性では抑えられないですね。
当時の私には、こんな知識がありませんでした。
- システム1(自動的な思考)
- 確証バイアス
これらを知っていれば、別のアプローチができたかもしれません。
でも、当時は知らなかった。
だから、その同僚に対しては、課題の分離が効きませんでした。
課題の分離の失敗例まとめ
私が実践して失敗した場面をまとめます。
失敗から学んだのは、課題の分離は「使い分け」が必要ということです。
今でも線引が難しいです。他人に興味をなくしすぎている自分もいるので。。
ストレスレベルが10→3に。私の日常が変わった【アフター】

それでも、課題の分離を実践したことで、私の日常は大きく変わりました。
【ビフォー/アフター比較表】
| 状態 | 実践前 | 実践後 |
|---|---|---|
| 同僚を見ると | イライラで表情に出る | 気にならない |
| 帰宅後 | 愚痴・悪口 | 穏やかに過ごす |
| 晩酌 | 毎日 | たまに |
| 家族への態度 | 愚痴を聞かせる | 穏やかに接する |
| 患者対応 | リハビリ拒否に悩む | 割り切れる |
| ストレスレベル | 10/10 | 3/10 |
同僚との関係が変わった
テキトーに見えた同僚と、普通に会話できるようになりましたね。
イライラが消えたから、自然と話せる。
以前は「あいつ」と思っていた相手と、普通に雑談できるようになりました。
患者との関係も変わった
患者との関係も変わりました。
リハビリを拒否する患者さんって、少なくないですよね。
以前の私は、何度説得しても拒否されると、深く悩んでいました。
- 「どうすればリハビリしてくれるんだろう」
- 「自分のアプローチが悪いのか」
でも、課題の分離を知ってから、考え方が変わりました。
何度説得しても拒否が続く場合は、「それも患者の課題」と考えました。
やる気のある患者に時間をかけようと割り切れた。
これは冷たいことですかね?正直、私はそうは思わないんですよね。
限られた時間の中で、最大限の効果を出すための判断です。
日常の変化:晩酌の量が減り、愚痴が消えた
日常生活も変わりました。
- 毎日の晩酌の量が減った。
- 愚痴や悪口を言わなくなった。
- 家族にも穏やかに接せられるようになった。
今は規則正しい生活をしています。
妻も、きっと楽になったと思います。
体感としてのストレスレベル:10→3
ストレスレベルで言えば、10→3くらいまで減りました。
ゼロにはなりません。
仕事をしている以上、ストレスはあります。
でも、少なくとも、毎日消耗する状態からは抜け出せました。
私個人には、かなりの効果がありました。
みんな同じストレスを抱えているんでしょうね。出勤時の朝のスタッフルームなんて雰囲気悪いですし(笑)
なぜ「課題の分離」でイライラが消えるのか?理学療法士的に考えてみた
ここで、少し理論的な話をします。
なぜ「課題の分離」でイライラが消えるのか?
理学療法士的に考えると、分かりやすいです。
筋トレの原理と同じ
筋トレを考えてみてください。
自分の筋肉は鍛えられます。
でも、他人の筋肉は鍛えられません。
他人に筋トレをおすすめしても、本人がやらなければ筋肉は育ちません。
脳のエネルギーも同じです。
脳のエネルギーは有限です。
コントロール不能なもの(他人の行動)にエネルギーを使うと、消耗します。
課題の分離=脳のエネルギーを「自分の課題」に集中させる技術
こう考えると、納得できると思います。
心理学的な説明
心理学的に言えば、こうです。
- イライラ=「相手を変えようとする無駄な努力」
- 課題の分離=「変えられないものを手放す」
結果、ストレスが激減します。
人は、コントロールできるものにエネルギーを使うと充実感を得るし、コントロールできないものにエネルギーを使うとストレスになります。
課題の分離は、この原理に基づいています。
わかっていても難しいですけどね。
課題の分離を今日から試す3ステップ【具体的な実践手順】
ここからは、私が実際に行って効果があった具体的な方法を紹介します。
「理屈は分かった。でも、具体的にどうすればいいの?」
そう思いますよね。
私が実践してきた方法を、3ステップで紹介します。
STEP1:これは誰の課題か?と心の中で問いかける
イライラした瞬間、まずこう問いかけてください。
「これは誰の課題か?」
例えば、同僚が離床させないのを見てイライラしたら、
「同僚が離床させないのは、同僚の課題」
と心の中で唱えます。
これだけで、思考が整理されます。
STEP2:自分ができる行動だけ考える
次に、自分にできることだけを考えます。
相手を変えようとしないでください。
自分にできることだけをリストアップします。
例えば、
- 「私は、私の患者を全力でリハビリする」
- 「私は、自分の技術を磨く」
これだけです。
相手のことは、相手に任せます。
アニメのヒーローものと同じで、すべての人を救うのは無理です。
STEP3:相手の反応は手放す
最後に、相手の反応は手放します。
相手がどう思うか、どう行動するかは相手の課題です。
求められないアドバイスほどウザいものはありません。
助けを求められたら助ける。それ以外は手放す。
これだけです。
複雑に考えすぎるとイライラの原因になるので、シンプルに考えましょう。
課題の分離でよくある質問(FAQ)
ここまで読んで、こう思った方もいるかもしれません。
「課題の分離って、無責任じゃないの?」
よくある疑問に答えます。
Q1:患者さんを見捨てることにならない?
A:課題の分離は「見捨てる」ではなく「尊重する」です。
同僚には同僚の判断があります。
患者には患者の意思があります。
それを尊重することが、課題の分離です。
ただし、患者の安全に関わる場合は別です。
これは分離できません。
報告・相談すべき場面は、ちゃんと報告してください。課題の分離は、「何もしない」という意味ではありません。
Q2:チーム医療はどうするの?
A:チームとして関わるべき課題は、もちろん共有します。
でも、「同僚の仕事のやり方」は、その同僚の課題です。
例えば、
- 患者の治療方針 → チームの課題
- 同僚がどう働くか → 同僚の課題
この区別をつけることが大切です。
Q3:冷たい人間になるんじゃない?
A:課題の分離=無関心ではありません。
相手を尊重し、自分を尊重すること。
それが課題の分離です。
イライラしながら接するより、穏やかに接する方が良い関係を築けます。
私の経験では、課題の分離を実践してから、同僚との関係は良くなりました。
表面的な付き合いではなく、本当の意味で尊重し合える関係になったと思います。
Q4:課題の分離のメリット・デメリットは?
正直に言えば、デメリットもあります。
でも、私にとってはメリットの方が圧倒的に大きかった。
課題の分離は、こんな人に向いている/向いていない
最後に、課題の分離が向いている人、向いていない人を整理します。
向いている人
- 職場の人間関係でイライラしている
- 他人を変えようとして疲れている
- 「自分は正しい」と思い込みがち
- 40代で消耗を減らしたい人
こういう人には、課題の分離は効果的です。
向いていない人(使い分けが必要な人)
- チーム全体の責任を負う立場(主任・リーダー)※ただし使い分けは可能
- 患者の安全に関わる場面(これは分離できない)
- 「他人に無関心=課題の分離」と誤解している人
特に、主任やリーダーの立場の人は、注意が必要です。
チーム全体をマネジメントする立場では、部下の課題にも関わる必要があります。
ただし、その場合でも「相手の課題」と「自分の課題」を区別することは重要です。
まとめ:私は、他人を変えるのをやめた日から、仕事が楽になった
この記事で伝えたかったことは、3つです。
- イライラの原因は相手ではなく、自分の価値観の押し付け
- 課題の分離は無責任ではなく、自分と相手を尊重すること
- 40代からでも思考パターンは変えられる
私の場合、体感ではイライラの大半が消えました。
少なくとも、毎日消耗する状態からは抜け出せました。
少しくらい自己中でもいい。まずは自分を幸せにする。
そう思えるようになってから、仕事も人生も楽になりました。
最後に
私は、他人を変えるのをやめた日から、仕事が楽になりました。
あなたも、今日から試してみませんか?
「これは誰の課題か?」
この問いかけだけで、あなたのイライラは減るはずです。
関連記事について
課題の分離は、私が実践してきた「知的投資」の一つです。
他にも、年収を上げた読書術や習慣化の技術を『【理学療法士40代の知的投資】年収の天井を破った読書術と習慣化の全記録』でまとめています。
40代から人生を変えたい方は、ぜひ読んでみてください。